Notes from a Photograph
写真にまつわる小さな記憶を綴るシリーズ。
エピソード1は、カトマンズからポカラへ向かう道中でのスナップ。

2013年の初夏。
インディラ・ガンディー国際空港を出発し、トリブバン国際空港へ到着。
空港の外に出ると、インドで感じていた人々の圧が幻だったのではないかと思うほど、ネパールは穏やかでした。
呼び込みもない。
客引きもない。
誰からも、声をかけられない。
一歩外に出れば、四方八方から熱烈な歓迎を受けていたインド。
あれほど煩わしく感じていたはずなのに、
誰からも声をかけられないと、それはそれで少し寂しい。
なんともわがままな自分。

翌日にはポカラへ向かう予定だったので、空港を出てすぐにカトマンズ市内へ向かいました。

ネパール初日の宿はタメル地区にあるBag Packer’s Lodge。
長旅の疲れもあり、その日は早めに休むことに。

翌朝、カトマンズのTourist Bus StopからBlue Sky Travelのバスに乗り、ポカラへ向かいました。
長い山道を走るバスの車窓から見えたのは、深い緑に包まれた渓谷。
キビやアワ、トウモロコシ、バナナや果樹。
ネパールの昔ながらの農村風景の中で、人々の暮らしが静かに続いている。
その景色を眺めながら、地球に生きる人々の営みを、しみじみと感じることができました。


カトマンズの賑やかな街を離れ、バスは山の中を走り続ける。
それでも、いたるところに人の暮らしがありました。
籠を背負って歩く子供たち。
バイクが見えないほどの荷物を載せて走るおじいさん。
楽しそうに世間話をしている女性たち。
街でも、山の中でも、
人は生きるために動き、
そして、その時間を少しでも楽しもうとしている。

そんな風景を眺めながら、
ツールは異なれど、
人の営みというものは、どこにいても変わらないのだと感じました。
何かを感じた瞬間を、
ただ静かに写真に残した移動時間。
旅は本当にたくさんの学びを与えてくれて、人生を豊かにしてくれます。


